近世著聞集 全十巻 近世日本の言論弾圧の犠牲者馬場文耕 節約

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【書名】 近世著聞集 全十巻
【巻冊】 半紙判十册
【著者】 馬場文耕
【成立】 寳暦七年秋/武江講師/馬文耕自序

★ 國書によれば全十一巻なれど本書の目録では全十巻の構成。
★ 末尾に大尾とあり。
★ 未刋本。
★ 近世江戸著聞集
★ 馬場 文耕(ばば ぶんこう、享保3年(1718年) - 宝暦8年12月29日(1759年1月27日))は、江戸時代中期の講釈師。本姓を中井、通称を左馬次・文右衛門と称したとされる。没日を25日とする異説もある。
★ 文耕の経歴については、関根只誠の『只誠埃録』に記載されているが、文耕の著作に記された経歴と矛盾する話も伝えられており、詳細は不明である。伊予国出身で、徳川吉宗の時代に江戸幕府の御家人だった時期もあるが、職を失って浪人となり、一時は出家したり、還俗して易占いで生計を立てたり、白兎園宗瑞に俳諧を学んだりしていたとされている。後に書本作家・講釈師として「世話物」で高い評価を得、更に講釈師として武家の下に出入りしているうちに幕閣や大奥、大名を批判する「政事物」と呼ばれる作品も著すようになった。作品はその内容から無署名・別号のものや写本のみで伝えられるものも多く、文耕の著作を確定することは難しいが、代表的なものとしては『当世武野俗談』『近代公実厳秘録』『近世江都著聞集』『名君享保録』などが知られている。宝暦8年9月16日(1758年10月17日)、榑正町(現在の東京都中央区日本橋3丁目)の文蔵宅で、当時評定所にて審理中であった金森騒動についての講談を行った上にそれを文章化した『平良仮名森の雫』を頒布していたところを捕らえられ、12月29日(一説には25日)に“異説を申し触らして講釈し、書本を貸したこと”を理由に「江戸市中引き回しの上、打ち首獄門」の判決が言い渡され、その日のうちに小塚原刑場にて処刑された。世話物講談の分野を開き、「近世講談の祖」とも評価されるが、その作品を理由として処刑された近世日本の言論弾圧の犠牲者としても知られている。
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